この記事を書いた人:武山 円
YSこころのクリニック・YSカウンセリングセンターカウンセラー
スクールカウンセラー 公認心理師
子どもの未来を信じて~不登校からの大学進学を実現する8つの方法~
「不登校になったらもう大学進学はできないの?」
「このまま不登校だったらひきこもりになってしまう?」
「大学進学してほしいけれど、どうしたらよいのだろう…」
このコラムを読んでくださっているあなたは、こんなふうに悩んでいるのではないでしょうか。不登校になったとき、何よりも、お子さんの将来が不安になりますよね。
大丈夫です。不登校になっても、大学進学を含めて、希望の進路を叶えることは可能です。不登校になって、いや、不登校になったおかげで、ご自分の心としっかりと向き合い、希望の進路を叶えて、生き生きと楽しそうに人生を送る子どもたち、すてきな大人へと成長した子どもたちにたくさん出会ってきました。
不登校からの大学進学は、お子さんの「今の状況」によって、いくつかの選択肢がありますので、今回のコラムでは、それを具体的にご紹介したいと思います。
不登校に悩むお子さんとその親御さんが、このコラムを通して、お子さんの未来に希望をもっていただけたら幸いです。
この記事を読んでわかること
不登校であっても、大学進学は可能です!
不登校だと、大学進学はできないのではないか、と将来が不安になりますよね。
大学受験が不登校だというだけで不利になることはないので、安心してください。一般入試の場合、学力だけで審査されますので、「これまで不登校の経験があるかどうか」といった経歴は問われません。
また、AO入試(自己推薦入試)では、逆に不登校経験が有利になることもあります。
AO入試とは、その学校で学びたいという学習意欲や学校への適性、さらに個性や能力などを評価する入試と言われています。不登校の経験を話さずに合格するケースもありますが、その大学・学部に行きたい理由が不登校と関係するようであれば、それを面接で伝えることで高評価を受けることもできるのです。
大学受験が不登校だというだけで不利になることはないので、安心してください。一般入試の場合、学力だけで審査されますので、「これまで不登校の経験があるかどうか」といった経歴は問われません。
また、AO入試(自己推薦入試)では、逆に不登校経験が有利になることもあります。
AO入試とは、その学校で学びたいという学習意欲や学校への適性、さらに個性や能力などを評価する入試と言われています。不登校の経験を話さずに合格するケースもありますが、その大学・学部に行きたい理由が不登校と関係するようであれば、それを面接で伝えることで高評価を受けることもできるのです。
不登校からの大学進学に必要な資格とは?
大学を受験するには一定の条件が必要になります。以下に紹介する3つの条件のうち、いずれか1つが必要になります。
不登校からの大学進学に必要な条件①高校を卒業する
まず一つ目の条件は、高校を卒業することです。「それが難しいから不登校になっているのに…」と思われた方もいるかもしれませんが、高校には大きく分けて3種類あります。
・全日制高校
一つ目が、一般的にイメージされる「全日制高校」です。
小学校や中学校と同じように朝登校して、1日5〜6時間の授業を受けます。1年間で200時間程度の授業をクラスで受けることが多いです。
ちなみに、卒業の要件は、3年以上の在籍・必履修科目の履修・74単位以上の習得となっています。また、1つの単位を習得するためには全体の3分の2以上の出席が必要ですので、出席日数の目安としても、年間3分の1以上休んでしまうと単位が取れず、3年での卒業が難しくなると考えられます。
小学校や中学校と同じように朝登校して、1日5〜6時間の授業を受けます。1年間で200時間程度の授業をクラスで受けることが多いです。
ちなみに、卒業の要件は、3年以上の在籍・必履修科目の履修・74単位以上の習得となっています。また、1つの単位を習得するためには全体の3分の2以上の出席が必要ですので、出席日数の目安としても、年間3分の1以上休んでしまうと単位が取れず、3年での卒業が難しくなると考えられます。
・通信制高校
二つ目が、「通信制高校」です。
毎日学校へ登校する必要はなく、レポートやテストを郵送したり、パソコン通信で授業に参加したり、課題を提出することによって高校卒業の資格を取得します。年に数回、スクーリングという登校日があったり、年に1回合宿があったり、自分で週に何回通うか設定ができたり、学校によって特色は異なります。
このような特長があるため、生徒の抱える事情や年齢が多様であることが、通信制高校の特長といえます。
毎日学校へ登校する必要はなく、レポートやテストを郵送したり、パソコン通信で授業に参加したり、課題を提出することによって高校卒業の資格を取得します。年に数回、スクーリングという登校日があったり、年に1回合宿があったり、自分で週に何回通うか設定ができたり、学校によって特色は異なります。
このような特長があるため、生徒の抱える事情や年齢が多様であることが、通信制高校の特長といえます。
・定時制高校
三つ目が、「定時制高校」です。夜間、もしくは昼間の決められた時間に通学して、学校で学習する高等学校課程のことです。
定時制と聞くと、夜間に通うイメージが強いかもしれませんが、通学する時間は学校によって様々です。
定時制高校の卒業条件は、3年以上の在籍期間と、必要な単位を修得することです。1日の授業時間が4時間程度の場合が多いので、4年間で卒業する人が多くなりますが、ご本人の努力次第では3年で卒業することも可能です。
定時制と聞くと、夜間に通うイメージが強いかもしれませんが、通学する時間は学校によって様々です。
定時制高校の卒業条件は、3年以上の在籍期間と、必要な単位を修得することです。1日の授業時間が4時間程度の場合が多いので、4年間で卒業する人が多くなりますが、ご本人の努力次第では3年で卒業することも可能です。
不登校からの大学進学に必要な条件②高卒認定試験を受ける
大学進学に必要な資格の二つ目は、高卒認定試験を受けて、合格することです。
高卒認定試験(旧:大検)は、文部科学省が主催する国家試験です。合格することで高校卒業と同等の学力があると認められます。高校を卒業していなくても大学・短大・専門学校などの受験ができるようになります。
8〜10科目の試験で合格しなければなりませんが、1回の試験で全ての科目に合格する必要はありません。また、高校在学中に不登校になったケースなど、高校での授業の参加具合(=取得単位数)によっては、受験を免除される科目もあります。
高卒認定試験(旧:大検)は、文部科学省が主催する国家試験です。合格することで高校卒業と同等の学力があると認められます。高校を卒業していなくても大学・短大・専門学校などの受験ができるようになります。
8〜10科目の試験で合格しなければなりませんが、1回の試験で全ての科目に合格する必要はありません。また、高校在学中に不登校になったケースなど、高校での授業の参加具合(=取得単位数)によっては、受験を免除される科目もあります。
不登校からの大学進学に必要な条件③その他の学校の卒業など
高校以外にも、高等専修学校(いわゆる「高専」)の卒業なども、大学受験の資格となります。
「卒業など」と書いているのは、これらの学校は、卒業しなくても、3年以上在籍して必要な成績を修めると大学受験が可能になる場合があるためです。
現在の高等専修学校は、生徒の約2割が不登校経験者だとも言われており、不登校経験者への配慮がなされている学校も多いです。
「卒業など」と書いているのは、これらの学校は、卒業しなくても、3年以上在籍して必要な成績を修めると大学受験が可能になる場合があるためです。
現在の高等専修学校は、生徒の約2割が不登校経験者だとも言われており、不登校経験者への配慮がなされている学校も多いです。
不登校から大学進学8つのルート
上記を踏まえて、高校生または中学生が、不登校から大学進学をめざしていくうえでのルートを8つご紹介します。
不登校からの大学進学ルート①不登校を解決して高校を卒業する
不登校のお子さんが大学進学する1つ目のルートは、
不登校を解決し、再登校して今の高校を卒業することです。
難しい方法のように感じるかもしれませんが、お子さんが今後の人生を幸せに生きるためには、
「不登校を解決する」という視点は大切です。
不登校は、一生涯の問題ではなく、お子さんが大切なことに気づき、成長し、幸せに生きるための通過点にすぎません。
不登校という機会に、不登校となっている心の根本原因を解消し、お子さんの自己肯定感を高めることが大切です。
その経験がお子さんの自信にもつながり、今後社会に巣立つうえでの財産にもなることで、
主体的に自ら課題を乗り越えていけるようになるでしょう。
もちろん、不登校を解決(=心の根本原因を解消)した上で、他の進路を選択することも素晴らしいことです。
しかし、これから大学生活を送りたいと願うお子さん・またその親御さんにとって
不登校を本当の意味で解決することは、最善の手段だということは覚えておいていただけたらと思います。
不登校を解決し、再登校して今の高校を卒業することです。
難しい方法のように感じるかもしれませんが、お子さんが今後の人生を幸せに生きるためには、
「不登校を解決する」という視点は大切です。
不登校は、一生涯の問題ではなく、お子さんが大切なことに気づき、成長し、幸せに生きるための通過点にすぎません。
不登校という機会に、不登校となっている心の根本原因を解消し、お子さんの自己肯定感を高めることが大切です。
その経験がお子さんの自信にもつながり、今後社会に巣立つうえでの財産にもなることで、
主体的に自ら課題を乗り越えていけるようになるでしょう。
もちろん、不登校を解決(=心の根本原因を解消)した上で、他の進路を選択することも素晴らしいことです。
しかし、これから大学生活を送りたいと願うお子さん・またその親御さんにとって
不登校を本当の意味で解決することは、最善の手段だということは覚えておいていただけたらと思います。
不登校からの大学進学ルート②全日制高校に転校(進学)する
不登校のお子さんが大学受験する2つ目のルートは、全日制高校に転校(進学)することです。
中学生のお子さんである場合、どのような全日制高校があるかを調べ、自分に合いそう・行きたいと思える高校を探してみると良いと思います。中学校にはほとんど通っていなくても、全日制高校に登校し、卒業したという事例も多くあります。
そこを目指す場合にも、前述したように中学生のうちに「不登校を解決(=心の根本原因を解消)」しておかれると、進路選択にも、その後の学校生活にも生かされていくのではないかと思います。
高校生のお子さんの場合は、転校ということになり、募集人数・受入時期・カリキュラムの関係上、少々難しいかもしれません。しかし、例えば、部活の推薦で入学したけれど挫折して不登校になってしまったため、全日制の普通高校に転校したというケースもありますので、選択肢の一つとして考えてみるのも良いでしょう。
中学生のお子さんである場合、どのような全日制高校があるかを調べ、自分に合いそう・行きたいと思える高校を探してみると良いと思います。中学校にはほとんど通っていなくても、全日制高校に登校し、卒業したという事例も多くあります。
そこを目指す場合にも、前述したように中学生のうちに「不登校を解決(=心の根本原因を解消)」しておかれると、進路選択にも、その後の学校生活にも生かされていくのではないかと思います。
高校生のお子さんの場合は、転校ということになり、募集人数・受入時期・カリキュラムの関係上、少々難しいかもしれません。しかし、例えば、部活の推薦で入学したけれど挫折して不登校になってしまったため、全日制の普通高校に転校したというケースもありますので、選択肢の一つとして考えてみるのも良いでしょう。
不登校からの大学進学ルート③定時制高校に転校(進学)する
不登校のお子さんが大学進学する3つ目のルートは、定時制高校に転校(進学)することです。
こちらは、現在中学生のお子さんにも、高校生のお子さんにも、おすすめできるルートです。
定時制高校は、夜の時間帯に授業を行う「夜間定時制」、朝・昼・夜の時間帯に授業を行う「三部制」などがあります。自分の通いやすい時間帯があれば、選択して通学することも可能です。
また、私服で通うことができたり、働きながら通うことができたり、自由度も高いので、全日制の高校の校風が合わない場合に視野に入れてみるのも良いでしょう。全日制の高校に比べて、進学や転校がしやすいですし、通学することになるため、学級活動や部活動など「学校生活」を楽しむこともできます。さまざまなバックグラウンドの方が在籍するので、いろいろな人と交流することもできるでしょう。ただし、卒業するのに4年かかることがあることは知っておいてください。
こちらは、現在中学生のお子さんにも、高校生のお子さんにも、おすすめできるルートです。
定時制高校は、夜の時間帯に授業を行う「夜間定時制」、朝・昼・夜の時間帯に授業を行う「三部制」などがあります。自分の通いやすい時間帯があれば、選択して通学することも可能です。
また、私服で通うことができたり、働きながら通うことができたり、自由度も高いので、全日制の高校の校風が合わない場合に視野に入れてみるのも良いでしょう。全日制の高校に比べて、進学や転校がしやすいですし、通学することになるため、学級活動や部活動など「学校生活」を楽しむこともできます。さまざまなバックグラウンドの方が在籍するので、いろいろな人と交流することもできるでしょう。ただし、卒業するのに4年かかることがあることは知っておいてください。
不登校からの大学進学ルート④通信制高校に転校(進学)する
不登校のお子さんが大学進学する4つ目のルートは、通信制高校に転校(進学)することです。
現在中学生のお子さんも、高校生もお子さんも選択できるルートです。
通信制高校は、前述したように、「毎日通学する」というスタイルをとらない学校で、通学する日数が少ないため、学校そのものや集団が苦手であっても、在籍しやすいです。受験が面接だけの場合も多く、進学・転校のハードルが低く、自分のペースで学習できます。
一方で、通学しないために、勉強のペースがつかみづらかったり、生活のリズムが崩れやすいという側面もあります。高校生で不登校になったお子さんは、通信制高校に転学し、高校卒業に必要な残りの単位を取得するということも多いです。
現在中学生のお子さんも、高校生もお子さんも選択できるルートです。
通信制高校は、前述したように、「毎日通学する」というスタイルをとらない学校で、通学する日数が少ないため、学校そのものや集団が苦手であっても、在籍しやすいです。受験が面接だけの場合も多く、進学・転校のハードルが低く、自分のペースで学習できます。
一方で、通学しないために、勉強のペースがつかみづらかったり、生活のリズムが崩れやすいという側面もあります。高校生で不登校になったお子さんは、通信制高校に転学し、高校卒業に必要な残りの単位を取得するということも多いです。
不登校からの大学進学ルート⑤高等専修学校(いわゆる「高専」)に転校(進学)する
高等専修学校とは、工業・農業・医療など、専門的で、就職につながる技術を学ぶ学校です。
現在、中学生のお子さんも、高校生のお子さんも、「学びたい分野があるから専門的な学校へ転校(進学)したい」と希望される場合には、選択肢の一つとして考えてみるのもよいでしょう。専門性の高い特定分野の大学へ進みたいときにも良い手段かもしれません。
ただ、専門的にしっかり学べる一方で、欠席が多くなるなど授業内容に遅れるとついていけなくなる可能性もあります。
また、進学したい大学が、その高等専修学校と違う分野になった場合、大学受験の勉強が難しくなるかもしれませんので、特徴をよく理解した上で、選択する必要があります。
現在、中学生のお子さんも、高校生のお子さんも、「学びたい分野があるから専門的な学校へ転校(進学)したい」と希望される場合には、選択肢の一つとして考えてみるのもよいでしょう。専門性の高い特定分野の大学へ進みたいときにも良い手段かもしれません。
ただ、専門的にしっかり学べる一方で、欠席が多くなるなど授業内容に遅れるとついていけなくなる可能性もあります。
また、進学したい大学が、その高等専修学校と違う分野になった場合、大学受験の勉強が難しくなるかもしれませんので、特徴をよく理解した上で、選択する必要があります。
不登校からの大学進学ルート⑥高校に在籍しながら高卒認定試験を受ける
不登校のお子さんが大学進学する6つ目のルートは、高校に在籍しながら高卒認定試験を受けるという方法です。
このルートを検討するのは、現在高校生で、不登校のお子さんがメインになるかと思いますが、中学生のお子さんをもつ親御さんも、選択肢の一つとして知っておくと良いでしょう。
このルートのメリットは、高校を卒業できなかった場合も大学受験ができ、なおかつ、お子さんが再登校したいと思った時に戻れる環境もあることです。
このルートを検討するのは、現在高校生で、不登校のお子さんがメインになるかと思いますが、中学生のお子さんをもつ親御さんも、選択肢の一つとして知っておくと良いでしょう。
このルートのメリットは、高校を卒業できなかった場合も大学受験ができ、なおかつ、お子さんが再登校したいと思った時に戻れる環境もあることです。
不登校からの大学進学ルート⑦保健室登校や別室登校で卒業する
不登校のお子さんが大学進学する7つ目のルートは、保健室登校や別室登校を経て、卒業し大学進学する方法です。
今高校生で不登校のお子さんがいて、教室で授業を受けるのは難しいけれど、登校できるという場合には、選択肢の一つになるかもしれません。
ただし、小学校・中学校の義務教育学校と異なり、高校は卒業に必要な単位数とそのうちの出席時間数が定められており、保健室や別室にいた時間が「欠課(その授業を欠席したという扱い)」となることも多いですので、まずは、所属している学校に相談してみましょう。
今高校生で不登校のお子さんがいて、教室で授業を受けるのは難しいけれど、登校できるという場合には、選択肢の一つになるかもしれません。
ただし、小学校・中学校の義務教育学校と異なり、高校は卒業に必要な単位数とそのうちの出席時間数が定められており、保健室や別室にいた時間が「欠課(その授業を欠席したという扱い)」となることも多いですので、まずは、所属している学校に相談してみましょう。
不登校からの大学進学ルート⑧高校を退学して、高卒認定試験を受ける
不登校から大学進学を目指すルートの8つ目は、高校を退学して、高卒認定試験を受けることです。
高校生で不登校になったお子さんは、通っていた高校を退学して、高卒認定試験を受験・合格したうえで、希望の大学に進学するというケースも多いです。不登校になった時期・退学した時期によっては、必要な科目のほとんどを履修していて、高卒認定試験で合格が必要な科目が数科目ということもあります。
所属がなくなり、なかなか相談できなくなるというデメリットもありますが、退学し、塾や家庭教師など外部機関を活用しながら大学受験を目指していくというのも良いでしょう。
中学生のお子さんをもつ親御さんにとっても、また高校で不登校になったとしても、いろいろな道があると知っておくだけでも心が軽くなるかもしれません。
高校生で不登校になったお子さんは、通っていた高校を退学して、高卒認定試験を受験・合格したうえで、希望の大学に進学するというケースも多いです。不登校になった時期・退学した時期によっては、必要な科目のほとんどを履修していて、高卒認定試験で合格が必要な科目が数科目ということもあります。
所属がなくなり、なかなか相談できなくなるというデメリットもありますが、退学し、塾や家庭教師など外部機関を活用しながら大学受験を目指していくというのも良いでしょう。
中学生のお子さんをもつ親御さんにとっても、また高校で不登校になったとしても、いろいろな道があると知っておくだけでも心が軽くなるかもしれません。
不登校から大学進学へ向けて~志望校の選び方~
不登校のお子さんが大学進学を目指すうえで大切なことの一つが志望校選びです。目指す大学や学部によって、また受験の方式によって、勉強方法や勉強計画が異なってきます。大学進学についての情報収集のポイントをご紹介します。
不登校のお子さんの志望校の選び方①大学のHPを見たり、資料請求をする
各大学のHPを見るだけでも、その大学の特色や雰囲気が見えてきます。また、HPから資料請求も可能なことがほとんどですので、興味のある大学があったら、どんどん資料請求してみると良いでしょう。それだけでも大学進学に向けた大きな行動です。行動してみたときに、出てくる気持ち(なんか合わなそうだな…、ワクワクするな…など)があると思いますので、またその気持ちを大切に、次の行動にうつしていきましょう。
不登校のお子さんの志望校の選び方②大学に直接行ってみる
実際に大学に行ってみて、雰囲気を感じることはとても大切なことです。実際に行ってみると「学生さんが楽しそうで良かった」「想像と違った」「通うのが大変そう」など、見えてくるものがあるはずです。オープンキャンパスに参加してみるのも良いですし、授業のある平日に大学に行ってみて、日常の雰囲気に触れてみるのも良いでしょう。大学によって事前に連絡が必要な場合もありますので、まずは問い合わせてみてください。
不登校のお子さんの志望校の選び方③入試方法を調べる
入試の方法や入試に必要な科目は大学・学部によって異なります。不得意な科目が受験科目に入っている大学を目指すことももちろん可能ですが、お子さんの適性に合った試験を設定している大学は、お子さんにとって過ごしやすい環境であることも多いです。(「入学してほしい学生像」から入試を設定する大学が多いためです。)志望校を決定する一つの判断材料として、調べてみると良いでしょう。
不登校のお子さんの志望校の選び方④将来どんな仕事をしたいか考えてみる
志望校選びを良い機会として、どんなふうに人生を歩んでいきたいか考えてみるのも良いでしょう。職業まで定まっていなくても、一度考えた職業から変化しても、もちろん大丈夫です。ですが、例えば、医歯薬学部や看護学部、教員養成課程など、資格を取得するためには、特定の学部・学科に進学することが必要な場合もあります。弁護士なら法学部、公認会計士や税理士であれば商学部系への進学が有利です。この機会に、お子さんとどんなことをやりたいか、何に向いているのか、何をしているときに力を発揮できるのか、お話ししてみると良いでしょう。
不登校から大学進学へ向けて~勉強の進め方~
志望校が決まったら、どのように勉強を進めていったら良いか、次の道のりについても考えてみましょう。
大学進学へ向けた勉強の進め方①志望校の入試制度を調べる
まず、志望校ではどんな入試制度を採用しているのか、どんな科目を勉強する必要があるのかを確認しましょう。多くの受験生が受ける一般選抜は、学校の内申点が合否にほとんど関係しません。不登校でも合格できるのかな…と不安に感じる方も多いですが、一般選抜であれば学力があれば問題ありません。
大学進学へ向けた勉強の進め方②勉強計画を立てる
合格のために必要な勉強をリストアップして、どのように進めていくか計画を立ててみましょう。大学受験は長期戦です。計画通りにいかないこともあると思いますが、まずは少しでも勉強できたことを認め、達成感を味わいながら継続していけると良いでしょう。不登校生に特化した塾や家庭教師を利用してみるのも一つの方法です。
大学進学へ向けた勉強の進め方③勉強を習慣化する
学習環境が整えて、まずは、毎日勉強することを日々の習慣にしていきましょう。不登校で、自由に使える時間が多いことは、受験勉強を進めるうえでメリットでもあります。ご自分に合った、時間の使い方・勉強方法が身についていくと良いでしょう。
不登校からのそのほかの進路
ここまで不登校の中学生・高校生が、日本の大学に進学することを前提としたルートをご紹介してきました。補足として、そのほかの進路もご紹介します。
不登校後の進路として、大学進学以外にも、さまざまな選択肢があるのです。
例えば、専門学校、高等専修学校に進学して、職業に直結する勉強をすることもできます。現時点で「強く興味のある職業」があれば、選択肢の一つになるでしょう。
また就職を視野に入れるのも良いでしょう。
職業訓練校(ハロートレーニング)や地域若者サポートステーション、就労移行支援事業所などのサポート団体を活用することもできます。
その他、海外の大学に進学する人もいます。
海外の大学への進学は、受験や手続き、費用、言語能力、環境の変化等、簡単に実現できるものではないかもしれません。
しかし、そのような様々な選択肢があると知り、視野を広げるという意味でも知っておくと良いかと思います。大学進学前に、数週間の短期留学に行ってみられるのも良いですね。
不登校後の進路として、大学進学以外にも、さまざまな選択肢があるのです。
例えば、専門学校、高等専修学校に進学して、職業に直結する勉強をすることもできます。現時点で「強く興味のある職業」があれば、選択肢の一つになるでしょう。
また就職を視野に入れるのも良いでしょう。
職業訓練校(ハロートレーニング)や地域若者サポートステーション、就労移行支援事業所などのサポート団体を活用することもできます。
その他、海外の大学に進学する人もいます。
海外の大学への進学は、受験や手続き、費用、言語能力、環境の変化等、簡単に実現できるものではないかもしれません。
しかし、そのような様々な選択肢があると知り、視野を広げるという意味でも知っておくと良いかと思います。大学進学前に、数週間の短期留学に行ってみられるのも良いですね。
大学進学したら不登校は解消するの…?
「大学に進学したら不登校は解消するの?また不登校になってしまうのでは…」
これは、不登校のお子さんから、また不登校のお子さんをもつ親御さんからよくお聞きする心配事です。また繰り返してしまうのではと心配になりますよね。
大学に進学したことをきっかけに、不登校が解消されるケースは多いです。
大学では、中学や高校と違い、クラスで過ごすということが激減し、人間関係をある程度自分でコントロールできる環境にあります。
また、授業も選択していくことになりますし、授業以外に何をして過ごすか(部活やサークル、アルバイト、留学、インターン、ボランティアなど)も一人一人全く異なります。
自由度が高い分、個人の責任に任せられる部分が大きくなるというのも事実です。
そのため、不登校から大学進学を目指し、充実した大学生活を送るためには、不登校の背景となっている心の根本原因を解消し、さまざまな意欲の根っことなる自己肯定感を高めること、そしてお子さんがご自身の適性や、やりたいことを見つけておくことが大切です。
これは、不登校のお子さんから、また不登校のお子さんをもつ親御さんからよくお聞きする心配事です。また繰り返してしまうのではと心配になりますよね。
大学に進学したことをきっかけに、不登校が解消されるケースは多いです。
大学では、中学や高校と違い、クラスで過ごすということが激減し、人間関係をある程度自分でコントロールできる環境にあります。
また、授業も選択していくことになりますし、授業以外に何をして過ごすか(部活やサークル、アルバイト、留学、インターン、ボランティアなど)も一人一人全く異なります。
自由度が高い分、個人の責任に任せられる部分が大きくなるというのも事実です。
そのため、不登校から大学進学を目指し、充実した大学生活を送るためには、不登校の背景となっている心の根本原因を解消し、さまざまな意欲の根っことなる自己肯定感を高めること、そしてお子さんがご自身の適性や、やりたいことを見つけておくことが大切です。
不登校で大学進学を目指すお子さんのために親御さんができること
ここまでご紹介してきたとおり、中学・高校不登校から大学進学を目指すルートはたくさんありますし、そのほかの進路もありますので、まずはご安心いただけたらと思います。
とはいえ、「我が子とどのように接したら良いのかわからない」「何ができるのだろう…」というご相談を受けることが非常に多いです。不登校のお子さんは、大人が思っている以上に辛い・苦しい思いを抱えています。
お子さんの心の辛さを解消し、不登校を解決するには、親御さんの接し方がカギになります。
不登校のお子さんへの接し方については、以下のコラムにまとめていますので、良かったら読んでみてください。
不登校の子どもにどう接したら良い?接し方のコツ
不登校になって良かった!?不登校から大逆転する解決策とは
ここでは、大学進学を目指す不登校のお子さんをもつ親御さんに、特に実践していただきたいことをご紹介します。
とはいえ、「我が子とどのように接したら良いのかわからない」「何ができるのだろう…」というご相談を受けることが非常に多いです。不登校のお子さんは、大人が思っている以上に辛い・苦しい思いを抱えています。
お子さんの心の辛さを解消し、不登校を解決するには、親御さんの接し方がカギになります。
不登校のお子さんへの接し方については、以下のコラムにまとめていますので、良かったら読んでみてください。
不登校の子どもにどう接したら良い?接し方のコツ
不登校になって良かった!?不登校から大逆転する解決策とは
ここでは、大学進学を目指す不登校のお子さんをもつ親御さんに、特に実践していただきたいことをご紹介します。
親御さんができること①親御さん自身の生活を楽しむ
「子どもが不登校なのに、仕事に行ったり、旅行に行ったり、趣味を楽しんだりしていいの…?」と抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、親御さんが親御さん自身の人生を楽しむことが、お子さんの不登校の解決につながっていきます。愛情深く、寄り添ってきてくださった親御さんほど、お子さんが生活の中心になっていることがあります。
あなた自身の好きなことは何ですか?
大切な時間は何ですか?
やりたいことは何ですか?ワクワクすることは何ですか?
親御さんの生き生きとした姿、明るい心は、お子さんの明るさや生きる力を引き出します。
また、お子さんに「外の世界は楽しいよ」「人生って楽しいよ」「大人になるっていいものだよ」と示すことが、ロールモデルとなり、不登校からお子さん自身が一歩踏み出す道しるべとなります。
ぜひ、親御さん自身の生活を大切にされてください。
しかし、親御さんが親御さん自身の人生を楽しむことが、お子さんの不登校の解決につながっていきます。愛情深く、寄り添ってきてくださった親御さんほど、お子さんが生活の中心になっていることがあります。
あなた自身の好きなことは何ですか?
大切な時間は何ですか?
やりたいことは何ですか?ワクワクすることは何ですか?
親御さんの生き生きとした姿、明るい心は、お子さんの明るさや生きる力を引き出します。
また、お子さんに「外の世界は楽しいよ」「人生って楽しいよ」「大人になるっていいものだよ」と示すことが、ロールモデルとなり、不登校からお子さん自身が一歩踏み出す道しるべとなります。
ぜひ、親御さん自身の生活を大切にされてください。
親御さんができること②専門家に相談する
不登校から次の一歩に進むためには、専門家に相談し、必要な支援を受けることが大切です。不登校や進路に関するお悩みを、親子だけ・家族だけで抱え込まず、第三者に相談しましょう。
困りごとを整理してもらえるだけでなく、様々な情報を得ることができ、視野が広がります。抱えている心の荷物をおろすだけでも、ほっとするものです。
学校に在籍しているのであれば、担任、学年主任、スクールカウンセラーなどに相談してみるのも良いでしょう。
また、お住まいの市区町村の相談窓口に相談することもできます。民間の相談団体もあります。
中には「相談してかえって嫌な思いをした…」「思ったような情報が得られなかった…」という場合もあるかもしれませんが、相談先・頼れる先はたくさんありますので、どうかあきらめずに専門家を頼っていただけたらと思います。
困りごとを整理してもらえるだけでなく、様々な情報を得ることができ、視野が広がります。抱えている心の荷物をおろすだけでも、ほっとするものです。
学校に在籍しているのであれば、担任、学年主任、スクールカウンセラーなどに相談してみるのも良いでしょう。
また、お住まいの市区町村の相談窓口に相談することもできます。民間の相談団体もあります。
中には「相談してかえって嫌な思いをした…」「思ったような情報が得られなかった…」という場合もあるかもしれませんが、相談先・頼れる先はたくさんありますので、どうかあきらめずに専門家を頼っていただけたらと思います。
不登校からの大学進学 まとめ
今回のコラムでは、不登校から大学進学を目指すための具体的な方法をご紹介しました。
不登校になった際、全員と言っていいほど、ほとんどの方が将来を不安に思われます。あなた一人ではありません。不登校であっても、たくさんの選択肢がありますし、希望の進路を叶えていった子どもたちもたくさんおりますので、希望を見出し、少しでも安心していただけたら幸いです。
そして、お子さんが幸せな未来を歩んでいくために、まずは、不登校の背景にある心の問題を解消し、お子さんの自己肯定感を高めること、その上で進路を選択されていかれることをおすすめします。
不登校になった際、全員と言っていいほど、ほとんどの方が将来を不安に思われます。あなた一人ではありません。不登校であっても、たくさんの選択肢がありますし、希望の進路を叶えていった子どもたちもたくさんおりますので、希望を見出し、少しでも安心していただけたら幸いです。
そして、お子さんが幸せな未来を歩んでいくために、まずは、不登校の背景にある心の問題を解消し、お子さんの自己肯定感を高めること、その上で進路を選択されていかれることをおすすめします。