この記事を書いた人:武山 円
YSこころのクリニック・YSカウンセリングセンターカウンセラー
スクールカウンセラー 公認心理師
【不登校解決につながる2つのカギと解決策6選】
・なぜ、よりによってわが子が不登校に?運が悪かった…?
・お友達は普通に登校できていて、羨ましい…登校している子を見るのも辛い…
・毎朝の学校への連絡が苦しくて仕方ない…
・不登校を解決するには、結局のところ何をしたらいいの?
・私の育て方が間違っていたの?
・早期教育や習い事、子どもに良いって言われることはいろいろやってきたのに…
不登校のお子さんを育てる保護者の方にはいろいろな思いが渦巻いているのではないでしょうか。
お話をお聞きしていると、「育て方を間違えたのではないか…」とご自分を責めていらっしゃる保護者の方に多く出会います。
はっきり言います。
お子さんも、親御さんも、どちらも何も問題ありません。
もちろん、親御さんの接し方は、お子さんの不登校を解決するカギになります。
しかし、親御さんも精一杯、子育てをされてきたはずです。
お子さんも親御さんも、その時々で、「最善の選択」をされてきたはずです。
仮に親御さんの接し方に問題があったとしても、親御さん自身もそのように接するように育てられてきたのです。その中で、最善をつくされてきたのではないかと思います。
「犯人探し」をしていては、いたちごっこでなかなか解決にはつながりません。
このページを読んでくださっているということは、「愛するお子さんに幸せに生きてほしい」お子さんを思う、その思いがあるからこそ、検索して、たどり着いてくださったのではないでしょうか。その思いはずっと変わらずもたれていたものだと思います。
お子さんを思うそのお気持ちが私は尊いものだと思います。
このページでは「犯人探し」ではなく、
根本から不登校を解決する、リバウンドしない不登校解決策
をお届けします。
そしてそれが、不登校で悩む、一人でも多くの親御さん、子どもたちの幸せな毎日につながっていくのならこれ以上嬉しいことはありません。
<この記事を読んでわかること>
そもそも不登校ってどんな状態?<不登校とは>
あなた一人ではありません<不登校の現状>
過去5年間の傾向として、小学校・中学校ともに不登校児童生徒数、その割合は増加しています。平均すると、小学校であれば、2クラスに1人、中学校であれば、各クラスに1~2人程度、不登校の子がいるということになります。
別室登校をしていたり、30日に満たない欠席であったり、登校渋りや遅刻・早退をしている児童生徒はここには含まれていないことになりますので、「学校(教室)に行けない」「行きたがらない」と悩んでいる親御さんはもっと多いことになります。
なぜわが子が不登校に?<不登校の原因>
まず、小学生・中学生・高校生に分けて、主な理由をみてみたいと思います。
文部科学省が例年発表している「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」によると、小学生・中学生・高校生の主たる原因トップ3は以下の通りでした。
小学生の不登校の原因トップ3
中学生の不登校の原因トップ3
高校生の不登校の原因トップ3
どの年代も主たる原因としては「無気力・不安」が圧倒的に多いです。小学生であれば、母子分離不安、中学生・高校生であれば、友人関係の悩み・トラブルがきっかけとなることも多く、年代別の特徴もあります。しかし、その根っことしては、「無気力・不安」といった心の状態が背景にあることがわかります。実際にカウンセリングの現場でも「わが子(自分)がなぜ不登校になっているのかわからない」とか「友人関係のトラブルなどのきっかけと思われる出来事は解決したけれど登校できない」ということも多いのが実情です。
<なぜ子どもたちは無気力や不安な状態に?>
子どもたちが無気力や不安な状態になる背景は、家庭環境(親子関係)の不安定さや友人関係の不和、発達特性による集団生活への不適応感、いじめ等によるトラウマなど、様々なことが考えられ、一人ひとりの子どもたちによって抱えているものは異なります。ただ、その根っことしては、自己肯定感(=ありのままの自分を肯定する、好意的に受け止めることができる感覚)が乏しい状態になっている子どもたちが多いのが実状です。
不登校解決につながる2つのカギ
<不登校解決のカギ①>子どもの自己肯定感を高める
しかし、不登校の子どもは、学校に行かないことによる自己否定感や自信の喪失、孤立感などを抱えていることがあります。
心の充電ができて、自己肯定感が高まってくると「本当は学校に行ってみたい」と子ども自らが口にすることや、意欲的に何かに取り組むことも少なくありません。
本来、皆、自分の人生を生きる意欲をもっているのです。
また、自己肯定感が高まると、他者との関係も円滑になり、困難な状況に立ち向かう自己効力感を持つことができます。
したがって、不登校の子どもにとって自己肯定感を高めることは、不登校解決にとどまらず、学業や社会生活で活躍するための大きなカギとなります。
<不登校解決のカギ②>親御さん自身の苦しみを解消し、幸せになる
そう思う、愛情いっぱいの親御さんもいらっしゃるかもしれません。
ですが実は、親御さんの幸せが先! それこそが結果的に不登校を解決するカギ! なのです。親御さんの幸せは、以下のような影響を子どもに与えることがあります。
1. ポジティブなモデルとなる
親御さんが幸せで充実している姿を見せることで、子どもはポジティブなモデルとして学びます。
2. コミュニケーションが円滑になる
親御さんがストレスや不安が少なく、安定していると、子どもも安心して親と話すことができ、親子関係が深まります。
3. 子どもの幸福感が向上する
親御さんが幸せで充実していると、子どもも幸福感を感じやすくなります。
したがって、親子関係を深め、子どもの成長と発達をサポートするためにも、親御さんの幸せは重要なのです。お子さんは親御さんの変化にとても敏感です。親御さんの心の変化こそ、お子さんに良い影響を与えます。
不登校の解決策6選
<不登校解決策①>子どもの話を傾聴する
反対に子どもは、親に対して「自分をわかってほしい」と“自分の事を理解してくれること”を求めていることが多いです。
★傾聴のポイント
話を聞くときのポイントは、「自分の価値観を押し付けないこと」「相手を変えようとしないこと」です。
人はだれかの話を聞いているときに、相手の話を聞いているようで、自分の頭の中で自分と会話をしています。話を聞いているうちに「似ている」と感じた自分の過去のエピソードを思い出したり、自分の意見が出てきたりすることは、誰もが経験があるのではないでしょうか。
その「自分の思い」を子どもに押し付けることなく、子どもをわかろうとすること、この姿勢が最も大切です。
子どもたちの言動や行動は「わかってほしい、認めてほしい」という心の叫びです。
何か特別なことを言う必要はありません。「わかってあげたい」と思って、ただただ子どもの話を聞き、受け止めてみましょう。
<不登校解決策②>子どもと親御さんご自身の良いところを毎日発見する
そして、心配事や不安な事を考えれば考えるほど、その気持ちは増幅します。
逆に、「考えないようにしよう」といくら頭で思っても、それは心配事や不安な事を強く意識しているのと同じです。
不登校のお子さんを抱える親御さんは、まるで「不安・心配のメガネ」をかけているように、何を見ても不安・心配な状態になっていることも少なくありません。
★今すぐ実践!良いところを書き出すときのポイント
そこでおススメなのが、子どもと親御さんご自身の良いところを毎日書き出すこと。
最初は2~3個ずつから始めても良いでしょう。できる方は100個を目指してみてください。それだけで心の方向性がぐっと変わります。
実際に体験してくださった親御さんの中には、お子さんの良いところを3つ書かれたところで「木を見て森を見ず、でした。わが子はこんなに良い子で幸せなんですね」と涙ながらにお話し、効果を実感された方もいました。
お子さんだけでなく、親御さんご自身についても、書き出しみてください。
良いところだけでなく、得意なこと、うれしかったこと、楽しかったこと、好きなことでもOKです。まずはペンを走らせてみましょう。
<不登校解決策③>子どもの意欲を応援する
ただ、意欲という心の根っこは全部同じです。
まずは、お子さんが興味をもち、「やってみたい」と思った気持ちを尊重して、一見、学習と関係ないように見えてもその気持ちを応援してみましょう。
お子さん自身が、自分で選択したり、意思決定したりすることで、自己効力感や責任感を育てることができます。
★ゲームやユーチューブばかりの子ども、どう接する?
意欲と言うと、「ゲームばかりしている」「ユーチューブばかり見ている」と心配される方も多いです。
もちろん、ゲームやユーチューブの時間管理やコンテンツの選択についてサポートが必要な場合もあります。
ですが、ゲームやユーチューブを通して、子どもたちは集中力や問題解決能力、忍耐力など多くの事を学び、身に着けていたりします。ゲームの中でのコミュニケーションに救われている子どもたちも少なくありません。
頭ごなしに否定することなく、子どもがどんなゲームをしているのか、どんな楽しみ方をしているのかを教えてもらい、興味を持って共有することで、子どもとのコミュニケーションを深めることが大切です。
<不登校解決策④>学校と協力する
一方で、「学校とかかわることが苦しい」「先生とのかかわりで嫌な思いをした」など、学校と関わることにストレスを感じている親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
少し時間をあけてみるのも一つの方法ですし、スクールカウンセラーや保健室の先生、教頭先生など信頼できるほかの先生に相談してみるのも良いでしょう。
学校とのパイプは絶やさずにいることをおススメします。
★学校と協力するメリットとは?
その理由としては、子どもが「登校したい」という気持ちが出てきたときに、別室登校や保健室登校、時差登校など、学校と協力することで、子どもにあった支援や配慮が行われ、学校生活に参加しやすくなることがあります。興味のありそうな授業や教材、行事があったとき、声をかけてもらえることもあるでしょう。
また、学校はその地域の情報をよく知っています。不登校支援をしている他機関の情報や不登校のお子さんの事例も教えてもらえるかもしれません。進路の情報も得られるでしょう。
私は、すれ違いがあったとしても、ほとんどの先生方はお子さんの幸せを願っていて、その部分は親御さんと共通するものだと思っています。敵対するのではなく、学校を子どもと親御さん自身のサポーターにしてしまう気持ちで協力関係を築くことが解決への近道です。
<不登校解決策⑤>親御さん自身が元気になれる人に会いに行く、元気になれる場所に行く
そんなときは、心のギアチェンジをする必要があります。
心のギアを切り替える確実な方法は、必ずあなたを励ましてくれる人に会いに行くこと、安心できる・元気になれる場所に行くことです。
★なぜ親が元気になれる人や場所に行くと不登校が解決するの?
人の心は、環境によって明るくなったり、暗くなったりするものです。
励ましてくれる人や環境に出会うことによって、親御さんの暗くなりかけた心は、明るい心に変化していくことでしょう。明るい心が引き出されることで、自信も湧き出てきます。
そして、結果的に子どもの明るい心や自信が引き出されます。
<不登校解決策⑥>専門家に相談する
なかなか友人や親類には相談がしづらく、相談をしても傷つく言葉が返ってきたということも少なくありません。そのため、問題を家庭内だけで抱え込む傾向があります。
また、お子さんが不登校等の何か問題を抱えたとき、親御さん自身の生き方や考え方、親子関係と向き合あわざるをえなくなることもあります。
★専門家に相談するメリット
専門家に相談し、安心感を得て、自信をもって子どもと接することができるようになると大きく解決に向けて前進します。
客観的な視点からみてもらい、適切なアプローチや支援を共に考えてもらうことができます。
お子さん本人を何とかしてほしい、お子さん本人を専門家につなげたいという方も多いですが、一番長くお子さんに接してきた親御さん自身がまず相談をしてサポートを受けること、専門家も巻き込んで、チームとして対応していくことが、解決への一番の近道です。
不登校が解決!〈たくさんの実例〉
「不登校になったおかげで世界が広がりました」
「不登校の子どもがたくさんのことを教えてくれました」
「子どもの不登校を通して、親子共に生きることが楽しくなりました」
「逆に子どもに救われて、私自身が楽に、幸せになりました」
「不登校があったからこそ、今の子どもと自分の姿があります」
と話すたくさんの親御さんに出会ってきました。
また、不登校だった子どもたちが、再び登校するようになって生き生きと学校生活を楽しむようになったり、やりたいことが見つかって希望の進路に進学したり、芸術の分野で大活躍したり…それぞれの子どもたちらしく、輝いていく姿・解決した実例もたくさん見てきました。
不登校になったとしても、悲観する必要はありません。不登校をきっかけとして、親子で幸せな未来を手に入れましょう。
YSカウンセリングセンターでは
「このままどうなってしまうのか不安だ…」
「出口が見えず、もう限界…」
という親御さんの無料相談を受け付けています。
子どもをよみがえらせるのは、医者でも、薬でも、相談員でもありません。
お子さんの不登校を解決するカギは、親御さんの「接し方」にあります。
ご家庭でのお子さんの様子や親御さんのお悩みなど、じっくりマンツーマンでヒアリングを行い、解決までの道すじを、具体的にご相談いただけます。
また、不登校を解決した事例やお子さんのことで悩む親御さんの交流の場もご用意しています。
経験豊富なカウンセラーが対応いたしますので、少しでも気になる方はお気軽にご連絡ください。
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