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この記事を書いた人:武山 円 
YSこころのクリニック・YSカウンセリングセンターカウンセラー
スクールカウンセラー 公認心理師

不登校が続いて疲れたあなたへ~お子さんの不登校に疲れた心が楽になる話~

子どもが不登校…

「もう疲れた…この現状から逃れたい…」

そんな気持ちになっていませんか。

子どもが学校に行けるようになるなら…と、様々なことをやりつくしてこられた方が多いのではないでしょうか。もうできることはない…でも、子どもは学校に行かない…と無力感を感じることもあるでしょう。

中には、子どものためと自分の好きなことも辞めて、仕事も辞めて、子どもに全てを捧げてきたという人もいるかもしれません。

何年も、何年も、苦しい思いをしてこられている方もいると思います。

自分のこと以上に、わが子を大切にし、わが子の幸せを願っているからこその苦しみと思います。

そんな愛情いっぱいに、不登校のお子さんと向き合ってこられたあなたが、気持ちが楽になり、そして、希望の光が見える、そんなコラムを今日はお届けしたいと思います。

あなたは一人ではありません。

最後まで記事を読んでいただくことで、疲れるほどに頑張ってこられたあなたの心が、少しでも安らぐことを願っています。

この記事を読んでわかること

子どもが不登校だとなぜ疲れるのか

不登校でずっとお子さまが家にいる状態で、毎日お子さんのことを考えて、親御さんが疲れてしまうのも自然なことです。お子さんへの接し方を悩まれる方もいるでしょうし、学校へ行っていたころには考えずに済んでいた欠席の連絡や昼食の支度、親御さん自身の時間の確保などに疲れることもあるでしょう。私がカウンセラーとして、不登校のお子さんをもつ親御さんからよくお聞きする話を紹介します。「子どもの不登校で疲れているのは自分だけではない」「あるあるー!」と思うだけでも、気持ちが楽になるかもしれません。

不登校の親御さんが疲れる理由①子どもへの接し方

ほとんどの親御さんが、不登校のお子さまへの接し方に悩みます。
具体的には、
・学校に行くように促した方が良いのか、そっとしておいた方がいいのか迷う
・口数の少ないわが子にどう声をかけたらいいのかわからない
・ゲームばかりしているけれどこのままでいいのか、どうやって制限したらいいのかわからない
・無気力や不機嫌な様子のわが子に戸惑う
・どんなことが嫌で、何に悩んでいるのか、わが子の気持ちがわからない
・一日中一緒でほっとする瞬間がない
などです。そして「どうしてよいかわからない…何が正解かわからない…」と疲れていくうちに、子どもの状況が昼夜逆転や反抗的な態度などで悪化したように感じ、新たな疲れに繋がることもあります。(実際には、昼夜逆転も反抗的な態度も、回復への一過程ですが、親御さんにとっては、悪化したと不安に感じる出来事となることが多いです)

不登校の親御さんが疲れる理由②将来の不安

不登校のお子さんをもつ親御さんのご心配・辛さでは、将来への不安が一番大きいのではないでしょうか。お子さんの自立と幸せは、親御さんの共通の願いではないかと思います。不登校は先が見えません。お子さんの将来を考えて、心に不安な気持ちが重くのしかかるのは、自然なことだと思います。
・もう集団生活には戻れないのではないか
・不登校からひきこもりになってしまうのではないか
・進級・進学できるのだろうか、社会人になれるのだろうか
・友だちがいなくなってしまうのでは
・将来自立できるだろうか、一生自分が面倒をみなければならないのか
実際に、このような不安をお話ししてくださる方が多いです。

不登校の親御さんが疲れる理由③まわりから理解してもらえない・考え方の相違

「不登校になったのは親の責任」と言われてしまい、悲しい思いでいっぱいの親御さんもいます。また、「自分の育て方が原因で不登校になった」と思っていらっしゃるときに、パートナーや親せき、友人などの周囲のちょっとした言葉にも敏感になり、傷つくこともあります。夫や妻などのパートナーと、お子さんの見立てや支援の方針が異なり、ギクシャクしたり、喧嘩したりするという話もよくお聞きします。学校に理解を得られていないと感じる方もいるでしょう。
親御さん自身が、自分の味方がどこにもいないように感じ、自分を責める気持ちが大きくなってしまうことも多いです。

不登校の親御さんが疲れる理由④親御さん自身の生活とのバランス

親御さんが仕事をされている場合、家にいる不登校のお子さんがどうしているか気になってしまうという方が多いです。仕事に集中できない、突然休むことが増えて会社に迷惑をかけてしまって辛い、仕事そのものを続けるかどうか悩まれるというお話もよくお聞きします。不登校のお子さんのケアと仕事をどう両立させていくか、悩まれる方がとても多いと感じます。また、小学校低学年で、母子分離ができていない場合、つきっきりになり、通院やその他の用事、トイレやお風呂もままならないとおっしゃる方もいます。仕事をしている場合も、していない場合も、お子さんが学校に行っている間、「ご自分の時間」として過ごされていた時間が、お子さん中心になってしまうので、疲れてしまうのも当然です。

不登校の親御さんが疲れる理由⑤正しい知識とうまくいかない現実

お子さんが不登校になり、解決策をたくさん調べたり、様々なところへ相談に行かれ、「正しい接し方」「正しい知識」を学ばれている親御さんもとても多いです。しかし、それを学んでも、現実には実践することが難しかったり、良い方向に進まない現実に疲れてしまうことがあります。「まずは親が明るく、元気でいましょう」「将来には様々な選択肢があります」「専門家に相談しましょう」など、確かに、どれも大切なことで、私も過去のコラムでお伝えしてきました。ですが、それは、そうできない親御さんがダメということではなく、親御さんが楽になり、お子さんも楽になる、また視野が広がり希望がもてる、その一つのきっかけとして受け取っていただけたらと願っています。

不登校は親御さんのせいではない

子どもが不登校になったとき、「自分の育て方が間違っていたかも…」「あの時、ちゃんと話を聞いてあげていれば…」「仕事ばかりで寂しい思いをさせてしまったから…」など、ご自分に原因があると感じ、さらに疲れを感じていらっしゃる方も多いと思います。しかし、必ずしも親が原因で不登校になるわけではありません。同じ環境でも、不登校にならないお子さんもいるのです。そして親御さん皆さんが、そのときの最善をつくしてこられたはずです。
大切なのは、原因や犯人探しではなく、不登校という機会に、お子さんの生き方・人生、また親御さんの生き方・人生を見つめ、新たな一歩を進まれることだと思います。ご相談に見える親御さんの中には「子どもが不登校になって良かった」「不登校になったおかげで」と話される方がたくさんいます。ぜひ、その一歩を進まれるために、専門家をご活用ください。

お子さんが不登校でも「大丈夫!」なワケ

不登校になって、精神的に疲れてしまう大きな要因は、将来に対する不安ではないでしょうか。不登校でも大丈夫です。その理由をお話していきますので、少しでも、ほっとして、お子さんを見守っていく手助けになればうれしいです。

不登校になっても大丈夫なワケ①不登校でも進学できる

まず、小学校と中学校は義務教育なので、不登校であっても、進級、卒業、進学ができます。高校からは義務教育ではないので、進学するならば受験が必要ですし、進級にも条件があります。しかし、高校は通信制高校や定時制高校などもあり、お子さんに合った環境・方法を選択することも可能です。高校を中退して、高卒認定試験を受けて、大学に進学するという子もいます。
もう少し詳しくお知りになりたい方は、
子どもの未来を信じて~不登校からの大学進学を実現する8つの方法~
のコラムをご覧ください。

高校、大学(専門学校や短大に進学・就職したとしても)と成長していくにつれ、自由度が増し、多様性を受け入れられるようになることも多く、「高校からは全日制で通えた」とか「通うのが楽になった」と話すお子さんも少なくありません。そこまでに、ご自分の人生をご自分で切り開いていけるような、心の基盤を大切にしていかれることをおすすめします。

不登校になっても大丈夫なワケ②不登校でも就職できる

不登校経験者で、社会で活躍している方は数多くいます。不登校の期間があるからといって、就職できないケースはありません。すでに社会人の年齢の方でも、社会に出る意欲が出てきたら、就職支援サービスなどを利用して就職活動もできます。不登校で得た経験や考えが、他者にはない強みとしてアピールできる場合もあるでしょう。不登校の期間に、ご自分を見つめていらっしゃったからこそ、ご自分の強みや力がよくわかり、それを発揮して成功されることも少なくありません。

不登校になっても大丈夫なワケ③学校以外にも学びの場・学びの機会がある

学校だけが学びの場所ではありません。心と身体が休まり、心のエネルギーが回復してきたら、学びたい・友人と関わりたい・好きなことをしたいなど、意欲が出てきます。そうしたときに、活用できる場所はたくさんあります。お子さんに合う環境や場所を探してみてください。
例えば、
・適応指導教室などの自治体の支援施設
・民間のフリースクール
・学習塾や家庭教師
・図書館
・YouTubeで配信されている授業
・地域のサークル
・オンラインで活動している支援団体

また、令和5年3月に文部科学省は「誰一人取り残されない学びの保証に向けた不登校対策」であるCOCOLOプランを取りまとめています。不登校児童生徒へのサポート体制が今後も広がっていくことと思います。

不登校になっても大丈夫なワケ④子どもたちは未来を幸せに生きる力をもっている

お子さんお一人お一人に、ご自分の人生を、ご自分の命を、生きる力が必ずあります。これが、私が「不登校になっても大丈夫です」とお伝えする、一番の理由です。心と身体のエネルギーが満たされ、自己肯定感が引き出されていくと、必ず、お子さんから動き出す瞬間がきます。それは、親御さんが理想とする形ではないかもしれませんし、親御さんの望む時でもないかもしれません。でも、必ず、お子さん自身の中に、ご自分の人生を生きる力、命を生かす力がありますので、親御さんにはその応援団であっていただきたいと思っています。それが、お子さんが回復する一番の近道であり、お子さんの喜びです。
具体的にどうしたらいいの?と思われた方は、ぜひ、YSカウンセリングセンターの無料相談をご活用いただけたらと思います。

不登校に疲れた気持ちを楽にする方法

ここで一つワークをご紹介します。

不登校に疲れた心を楽にするワーク①親御さん自身の好きなことを書き出す

親御さん自身が、好きなこと・楽しかった思い出・嬉しかったこと・ワクワクすることなど、これまでの人生を思い返して、箇条書きで書き出してみてください。100個を目標に書いてみてください。最初は書けなくても大丈夫です。普段、お子さんのことを思い、考えてらっしゃる方こそ、ご自分のこととなると出てこないかもしれません。書こうと思い、考えるだけで、心の方向性は変わっています。ご自分の心のハンドルをきるつもりで挑戦してみてくださいね。

不登校に疲れた心を楽にするワーク②書いていてやってみようと思ったことをやってみる

書いているうちに、「これやってみたいな」「こうしてみようかな」という思いが出てきたら、ぜひ、それも書きとめ、実際にやってみてください。どんなに些細な事でもかまいません。「コーヒー飲みたいな」と思ったら、ご自分のためにコーヒーをいれてみるもよし。
「洋服を買おうかな」と思ったら、ネットで見てみたり、買い物に出かけてみるもよし。
「友達に会いたいな」と思ったら、LINEしてみるもよし。
もし、「旅行に行きたい」などすぐに実現できないことや大きな目標などが出てきたら、まずは、書きとめて、計画を立ててみたり、そのためにできることを考えてみるのも良いでしょう。ご自分の中から出てくる「好き」とか「ワクワク」「こうしたい」を大切にされてみてください。

不登校に疲れた心を楽にするワーク③感想や気づき・変化を書きとめる

やってみてどうでしたでしょうか。その思いや気づきを振り返って、ぜひ、書きとめてみられてください。簡単なワークですが、これだけでも、心は変化しています。そして、親御さんの心の変化は、お子さんにも大きく影響します。親御さんの背中を、お子さんは見ています。親御さんが好きなことに取り組む姿は、お子さんにとってもうれしいものです。
そして、ぜひ、ワークをして起きた変化も書きとめてみてください。一見ワークとは関係ないように思う出来事でもかまいません。小さな変化を認めていくことが、心の変化を加速させていくうえでとても大切です。

お子さんの不登校に疲れたあなたへ まとめ

不登校のお子さん自身も、辛い思いをしていますが、愛するお子さんのその姿を見て、日々寄り添い、将来を不安に思う親御さんの辛さや疲れははかりしれません。ですが、そんな思いを抱えているのはあなただけではありません。そして、そんなあなたを支援する人、支援したいと思う人が必ずいます。お子さんのために一生懸命頑張ってこられたあなたを責められる人はいません。どうか一人で抱え込まないでください。お子さんとあなたが、少し気持ちが楽になり、次の一歩を歩めることを願っています。YSカウンセリングセンターでは、無料相談を受け付けておりますので、その一歩を踏み出すお手伝いをさせていただけたら幸いです。

YSカウンセリングセンターでは

「子どもが不登校でこの先が不安…」
「このままひきこもりになってしまうのでは…」
「不登校の子どもにどうやって接したらいいの」

という親御さんの無料相談を受け付けています。
子どもをよみがえらせるのは、医者でも、薬でも、相談員でもありません。お子さんの回復のカギは、親御さんの「接し方」にあります。ご家庭でのお子さんの様子や親御さんのお悩みなど、じっくりマンツーマンでヒアリングを行い、解決までの道すじを、具体的にご相談いただけます。
経験豊富なカウンセラーが対応いたしますので、少しでも気になる方はお気軽にご連絡ください。

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